チャネルアイランズのトラビス・リーは、ケリーがパイオニア的なエアリアルをメイクしたときに使用したボードについて説明した。
ケリー・スレーター
身長:5’9”(175cm)
体重:159lbs(72kg)
シェイパー:アル・メリック(チャネルアイランズサーフボード)
モデル:The Rookie 15
長さ:5’11”
幅:18 3/8”
厚さ:2 5/16”
ボリューム:26.3L
ノーズ幅:11 3/4”
テール幅:14 3/8”
テールタイプ:サムテール
コンケーブ:シングル
グラッシング:シングル4 oz デッキ/シングル4 oz ボトム
フィンセットアップ:ファイブプラグ。クアッドで使用
ケリーが乗ったボードと、ショップに置いてある同じモデルのボートとの一番大きな違いはなに?
そんなに違いはないよ。僕たちはチームライダーたちが何度もテストを重ねて出来上がったマジックボードを、マイナーチェンジだけ加えて顧客に提供しようと努力しているんだ。もちろんライダーたちと同じように、すべての顧客にも特徴がある。ショップに置いてあるボードでスペックが合わない場合にはカスタムオーダーだってできるしね。
ケリーは新しい素材を使うことに抵抗がないみたいだけど、このボードの製造についてちょっと教えてくれる?
実際にはこのボードは、ポリウレタンフォームとポリエステルレジンを使ったかなりスタンダードな製造方法なんだ。ケリーの場合、コンディションによってPUとEPSを使い分けているね。
このボードみたいなデザインはエアリアル系のサーフィンにどれくらい影響を与えるの?
The Rookieはオールラウンドなショートボードだ。シングルコンケーブが施されていて、非常に速い。特にこのボードに関しては、ケリーがフロントフィンの後ろのコンケーブに少し調整を加えるように求めてきた。そしてテールに向かうレールロッカーにも変更を加えた。これによって、リップからより飛び出しやすくなったはずだよ。この場合、こうしたデカいマニューバーを引き出すには風もとても大きな役割を果たすんだ。
ケリーは彼のボードのデザインにどれくらい関わっているの?
相当関わっているよ。もし彼が自分自身でシェイプをしていないなら、コンスタントに新しいアイデアが出てくるだろうし、今あるデザインにもう少しバリエーションが増えているだろうね。実際に彼の海に対する深い理解度が、彼が成功した一つの要因になっていると思う。それにコンディションに応じてどのボードが一番合っているのか理解していることも、彼の成功と切り離しては考えられない。それって、フリーサーフィンでもヒート中でも、途中もしくは最後の最後でエクイップメントを変えることができるってことだからね。ボードデザインだったり、素材だったり、タイプの異なる波に対してボードのさまざまな部分のボリュームに手を加えることだったり、フィン形状だったり、フィンのコンビネーションだったり、どんなことであれ、ケリーは上手くこなしてしまうんだ。
ケリーは実際にこのボードをコンテストで乗るの?
恐らくね。フランスレッグの期間中、ケリーはCIヨーロッパのクルーと一緒に試していた新しいボードを数本ピックアップしていったよ。今はポルトガルプロのウェイティング中だから、全部試すチャンスがあるだろうね。
写真:グレイサー/記事元:Surfer Magazine