2013年クイックシルバープロ・ゴールドコーストはケリー・スレーターが制す

5’9”×18 1/4”×2 1/4”のボードを擁してイベントに勝利し、とりあえずはツアーへのフル参戦を口にしたケリー。12度目の栄冠の始まりとなるか?

 

オーストラリア、クイーンズランド州、キラ
(2013年 3月13日、水曜日)

 

2013年クイックシルバープロ・ゴールドコースト・プレゼンテッドバイ・ランドローバーのファイナルで、ディフェンディングASPメンズ世界チャンピオンのジョエル・パーキンソン(オーストラリア)を上回り、イベントを制したのは通算11度のASPメンズ世界チャンピオンで2012年度世界ランキング2位のケリー・スレーター(アメリカ)となった。ファイナルの会場となったのはゴールドコーストの大観衆が集まったキラ。3〜5フィート(1〜1.5メートル)のバレル・コンディションだった。

 

2013年ASPワールドチャンピオンシップツアー(WCT)の開幕戦となったクイックシルバープロ・ゴールドコーストは、今日ドラマチックなエンディングを迎えた。ファイナルは共に世界チャンピオン経験者で、チューブライディング合戦を繰り広げるこれ以上要求出来ないフィナーレとなった。

 

40分ファイナルでスレーターとパーキンソンは共に最初の演技からチューブライディングを連発。最終的に勝利の決め手となったのがスレーターの非常に深いバレルライディングで、フィニッシュにはフル・ベロシティ・フォアハンド・ガフまで披露。スコアはパーフェクトに近いエクセレントな9.93ポイントだった。

 

「今日は心の底から楽しめたよ」とスレーター。「先日フリーサーフィンで今年のキラを味わって、最高の波だったから、今回のキラでのフィナーレを特に楽しみにしていたんだ。最初は少しうねりの方向が東より過ぎると予測していたんだけど、予測が外れて最高の方向からのうねりになったね。それに、ジョエルと2人でポイントを独占できたなんて、これ以上のない状況だったよ。彼は世界最高峰のサーファーで、今日は2人で本当にいい波を楽しめたね」

 

スレーターは今回の優勝でエリートツアー通算52勝目となったが、シーズンはこの先長く、2013年のASPメンズ世界チャンピオンを目指すかどうかは、まだ明確な意思表示を避けている。

 

「いつでも優勝は嬉しいよ。けど、まずは最高のシーズンスタートを切ることができたのはよかった」とスレーターは語った。「ジョエル、自分、そしてミック(・ファニング)のトップシード3人が全員3位以内の好成績に終わって、それにミッシェル(・ボレーズ)も同率3位に入った。シーズン中はいいときもあれば悪いときもあるし、いろんなことが起こりうるもんなんだ。それに今年は史上最強のメンバーが集まった中で、まだ9戦も残ってる。今シーズンは現時点ではツアーに集中したいと考えてるよ」

 

セミファイナルではパーフェクト10をスコアするなど、絶好調な状態でスレーターとのファイナルに臨んだパーキンソン。最終的なスコアを17.47ポイントに伸ばしながら、その上をいくスレーターに敗れて、シーズン開幕戦を準優勝で終えた。

 

「キラが今日のようなコンディションだと、試合中であるということを忘れそうになるよ」とパーキンソン。「いい波にたくさん乗って、本当に楽しかった。試合にも関わらず心の底からエンジョイできたよ。地元の大サポーターたちの応援にすごく感謝してる。シーズンスタートとしては、準優勝は最高の成績だね。次戦のベルズが楽しみだよ」

 

一方、過去2度ASPワールドチャンピオン (2007年、2009年)のミック・ファニング(オーストラリア)は、セミファイナルでスレーターとの見事なチューブ合戦を繰り広げた。序盤にリードを奪いながら、最終的には終盤にスレーターに逆転を許し、18.60対19.37ポイントの小差でスレーターに逆転負けを喫した。

 

「負けたことは悔しいけど、こんなヒートだと満足感の方が上だよね」とファニングは語った。「スタートはよかった。けど、ケリーはもはやトレードマークといえるパーフェクト10をマークすると勢いに乗ったよね。ジョエルとのファイナルが実現できなくて悔しいよ。シーズンスタートの成績としては十分だけど。もう一度集中してベルズに向けて準備するよ」

 

シーズン開幕戦をファニングは最終的に同率3位入賞で終えた。

 

セミファイナル第1ヒートでパーキンソンに果敢に挑んだのがミッシェル・ボレーズ(タヒチ)だ。世界的に最もパワフルなサーファーの1人として評価が高いボレーズは、持ち前の実力を遺憾なく発揮した。

 

「パーコ(ジョエル・パーキンソン)とのヒートはハードだったね」とボレーズ。「パーコはローカル・サーファーで、しかも最初のライディングでいきなりパーフェクト10を叩き出したんだから。自分はあまりにも待ち過ぎて恥ずかしいよ。その一方で、パーコはどんどんいい波を掴んでいったね。でも、結果には満足だよ。生涯でベストの成績だね。体調もよかったし、サーフボードも最高さ。次戦のベルズが待ち切れないよ」

 

2013 ASPワールドチャンピオンシップツアー (WCT) の次戦は、2013年3月27日から4月7日まで開催されるRip Curl Pro Bells Beach presented by Ford となる。

 

QUIKSILVER PRO GOLD COAST ファイナル公式結果:

1 – Kelly Slater (USA) 18.56
2 – Joel Parkinson (AUS) 17.47

 

QUIKSILVER PRO GOLD COAST セミファイナル公式結果:

SF 1: Joel Parkinson (AUS) 18.17 def. Michel Bourez (PYF) 15.80
SF 2: Kelly Slater (USA) 19.37 def. Mick Fanning (AUS) 18.60

 

Quiksilver Pro Gold Coastを終えての、ASP WCT トップ5:

1. Kelly Slater (USA) 10000 pts
2. Joel Parkinson (AUS) 8000 pts
3. Mick Fanning (AUS) 6500 pts
3. Michel Bourez (PYF) 6500 pts
5. Taj Burrow (AUS) 5200 pts
5. Julian Wilson (AUS) 5200 pts
5. Bede Durbidge (AUS) 5200 pts
5. Matt Wilkinson (AUS) 5200 pts